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火花 又吉直樹【おすすめ本 書評/レビュー】

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みなさんこんにちはIchiです。

 

本日は第153回芥川賞を受賞した又吉直樹さんの火花をご紹介していきたいと思います。芥川賞って153回も開かれているんですね。上半期と下半期で1年に2回ありますから、75年位続いているんでしょうか。

 

日本人って本当に「特定の賞」が好きで、ノーベル賞なんかも本当によく騒ぎますね。他にも色々と歴史ある賞が存在するのに、メディアがお金になりそうな賞ばかり報道するから、多くの人が特定の賞だけすごいと思ってしまいがちだと思います。

 

研究とか学術の世界だと、「賞」って免許状みたいなもので、アカデミックの世界で生き残っていくためには早めに手に入れておきたいものなんですよね。村上春樹さんもエッセイの中で、「賞」がその世界の免許であるということをおっしゃっているので、文学の出会でも多くの賞を出して、新人と偉人の育成に励んでいるんでしょう。

 

前置きが長くなりましたが、火花についてご紹介していきましょう。

 

火花 又吉直樹

 

               

 

私自身は単行本ではなくて、文藝春秋の2015年9月号で読んだんですが、純文学をうたうわりに読みやすいというのが最初の印象でした。

 

 

純文学ってそもそも何なのか?

 

広辞苑でひいたところ、「大衆文学に対して、純粋な芸術を指向する文芸作品、殊に小説。というご回答。むむむ、これはなかなか分かりにくい説明ですね。

 

恐らく、大衆文学が「娯楽性」を主に置くのに対して、純文学は「芸術性」を主に置いていて、文字や文章の作る美しさが評価される分野なのだと思われます。

 

そう言われても線引きは難しいと思うんですが、誰が判断してるんですかね?自分が「純文学だ」と言えば純文学として扱ってくれるんでしょうか?○○コンサルタントとか○○コメンテーターとかと同じ匂いがしてきましたね...。笑

 

ここでは、「純文学」は少し小難しい文章の本という多くの人が思っている印象で間違いないとしましょう。

 

 

 

内容としては、主人公で芸人の徳永、事務所は違うけど、営業先で出会った先輩芸人の神谷、この2人の会話がメインの日常ストーリーです。

 

この先輩芸人の神谷って人が、普通の人には理解できないようなセンスの漫才をするんですけど、そこに主人公の徳永が惹かれて仲良くなっていくんです。私が実際にその現場にいたら、「こいつヤバい奴だな」と思うレベルでハイセンスな人です。笑

 

物語は徳永の視点で進んでいくので、神谷がいまいち何を考えているのか、本気で言っているのか分からない状態が続きます。でもそれが面白い。

 

だいたい神谷みたいな類まれなるセンスを持った人って、孤高に生きるか、他の才能のある人と活動するかっていう生き方をするイメージが私の中であります。でも、火花では徳永のような普通っぽい人に優しくして、先輩風を吹かせるのがとても人間らしくて、不思議と好きになってしまうんですよね。

 

それだけに物語が進んでいくうちに心が苦しくなります。

 

 

 

読み切って、とても上手く書けている作品だなという印象でした。世間では芸人がどうとか一時期騒がれていましたが、私個人としては、本職が何だろうと関係ないだろうという感じですね。

 

多くの作家って、本職が文学オタクで、副業として作家をやってるでしょう。だから文学的な表現が上手いし、人が思っていることをどんな風に書いたら伝わるかっていうことに長けているんだと思います。本職が芸人で、副業が作家の場合には芸をするときの心境や微妙な空気感、どうしたら面白さが伝わるのかということに長けている訳です。又吉さんは自分の長所を作品に生かしたから評価されたということだと思っています。もともと文学オタクでもあるでしょうから、文学表現が上手いのも頷けます。

 

おわりに

今回は本の内容ではなく、色々とその周りの物への言及が多くなってしまいました。

小説というか物語はあまり多くを私が語ってしまうと読む人の楽しみが減ってしまうので、なかなか紹介の仕方が難しいですね。もう少しレビューの方法を勉強しなきゃいけません。

 

では、また。

 

 

 

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