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こんにちは、Ichi先輩(@Abstract1Life)です。
今日は、ブログとかアフィリエイトとかそういった分野に関して、研究的な視点としてはどういうことが議論されているのかということについて、論文を探してきましたので、内容をかみ砕いてご説明したいと思っています。
それで、色々な論文があるんだろうなー。これでブログのノウハウが分かってウハウハだぜ、とか思って楽しみにしていたんですけど…
検索結果はマイクロブログ(短い文字数のブログ形態:twitterなど)の研究や、これは研究論文なのか?という謎の雑誌の記事が多数を占めていて、かなりカオスな感じでした。笑
有益そうな記事はほとんどなくて、あっても5年以上前の論文が多い印象でした。ブログもアフィリエイトも流行からはかなり時間が経っていますから、仕方ないのかもしれませんね。
でも、その中から、今でも使えそうな論文をピックアップしたので、その中の役に立ちそうな情報をシェアしたいと思います。
目次
論文1:ペルソナと購入の意思決定について
①ペルソナ・マーケティング
1つ目に紹介する論文は、ネット上でブログ形態でペルソナ・マーケティングをした場合に、どんな風にモノを買う意思決定をするのかということについて書いた論文です。
ペルソナ・マーケティングというのは架空の対象者をとにかく具体的に作りあげて、その人に徹底的に合わせた商品やデザインを作り上げていくマーケティングの手法です。
例えば、家具を売るサイトがコンセプトだとして、対象者を作り上げてみると、
28歳女性、デザイン事務所に5年前に就職し、三鷹の駅から徒歩8分のマンションの3階に住んでいる。部屋は1ルームだけど、バス・トイレは別で、木の温かみを重視した部屋のコーディネートをしている。間接照明を多用。趣味は読書で、よく駅前のスターバックスを利用し、毎日30分程度は読書することを心掛けている。最近職場の近くにできたブックカフェが気になっている。
みたいな対象者が出来上がってくるわけです(本当はもっと詳しく書きます)。
では、そもそも、どうやったらモノが売れるのかというと、著者は「共感」と「信頼」が重要であると述べています。基本的にインターネット上では、対面状況より「共感」や「信頼」が得難いのですが、
ブログは極めて「個人」的なインターネットメディアであり、情報発信者の人柄や誠実さがライフスタイルの表現とともに伝わりやすい点で例外的と言える(星田,2014)
ようです。
この「個人」というものが、ペルソナ・マーケティングで似ているので、ブログと相性がいいみたいですよ。具体的な読者像を作り上げてブログデザインや記事などの選定をするのが望ましいみたいですね。
商品購買のプロセス
そんでもって、どんな風に購入までのプロセスを辿るかと言うと、7つの段階があるようです。今回の研究では、商品は非定型商品(起業準備スクール)を対象にしていますが、多くのアフィリエイトにも共通した認識だと思います。
- 問題認識ウェブ検索段階
- 目的ブログ遭遇直前段階
- 目的ブログ遭遇瞬間段階
- 目的ブログ閲覧進行段階
- 目的ブログ共感構築段階
- 購買決定段階
- 購買後再評価段階
注目したいのは、この段階の中で①~⑤の段階では、「購買」の心理は全く現れずに、ひたすら「共感」と「信頼」を高めているということです。
つまり、共感とか信頼が生まれていない時点で、いくら商品を売ろうとしても、買うなんて心理は全く生まれませんよーって話です。
ではどうしたらいいのか?
とにかくサイトにくる人に対して共感と信頼を持ってもらうような記事を書くことが大切のようです。具体的には、「正の共感記事」「負の共感記事」の中の「負の共感記事」が必須であることが示されています。
「正の共感記事」はブログ著者の成功体験や儲け話です。「PVがこれだけ伸びました!10万PV突破しました!毎月不労所得だぜ、YEAH!」みたいなのがこれにあたります。
私のブログでは一切触れられていない話題ですね…。
「負の共感記事」は著者のつらかった体験や苦労話です。「今月もマイナス値をたたき出しました…。ブログで書く記事が思いつかないです…。」みたいな話です。
ちなみに、このままいくと私のブログはマイナス値をたたき出しそうです…。
この正負の共感記事ですが、負の共感記事がある方が共感を生みやすいことを示しています。失敗とか苦労話などを隠さず、公開していった方が、多くの方に共感を持ってもらえるブログになるようですね。
さらに「共感」と「信頼」を?
さらに、重要になってくるのは、「人生体験の類似性」「記事数」だと述べられています。「人生体験の類似性」は説明不要だと思いますが、ブログを閲覧する対象者がブログ著者と同じような人生体験をしている方が共感を生みやすいことを示しています。
プロフィールなど適当に書いている人も多いかもしれませんが、細かく色々なことを書いた方が、見てくれる方に似たような人だと共感してもらえる機会を増やせるかもしれません。
「記事数」ですが、どの程度が信頼の目安何でしょう?
この論文では、30記事がブログの良否を判断できる目安だと述べています。
よく、「一か月はブログを続けましょう。」とブログの著者を勇気づけてくれるブログがありますが(私も勇気づけられてます)、一か月続けるとおよそ30記事が完成することになりますから、そのブログの信頼性の目安になっているのかもしれません。
論文2:アフィリエイトサイト構築支援
2つ目に紹介する論文はアフィリエイトサイト構築というド真ん中をいっている論文です。
論文の形式だと、まず、タイトルがあって、筆者の名前や所属があって、その次に論文の内容をまとめた要旨(Abstract)があるんですね(このブログの名前の由来はここからきています)。
その要旨にこんなことが書いてあります。
アフィリエイターの約半数が月1,000円未満の収益しかあげられていないという現実がある.これは,継続的なアフィリエイトビジネスの発展を阻害するため,何らかの対策を講じる必要があろう.(斎藤,後藤,2008)
そう思ったこの先生方が実際に研究としてやったのが、優良なアフィリエイター達のノウハウをインタビューから抽出して、重要なポイントをまとめたり、そのサイトの特徴を明確にしたりというという手法の提案です。
ノウハウに関して
インタビューの中から、重要な単語をKJ法という方法で分類して、抽出した結果が載っています。おおよそ、「方針」「継続」「構築」「成果」というのが、その優良アフィリエイター達が注意を払っているポイントのようです。まぁ、何か普通ですね。
そして、実際にサイトを構築するときの順序としては、情報収集→計画立案→機能デザイン→集客→目的(成果)という流れのようですが…
そんな簡単にできたら苦労しないよね…。
ま、これはあくまで、こういうカテゴリーわけで稼いでる人を分析してねーって手法の提案らしいので、直接的な示唆が乏しいのは仕方ないですね。
サイト構築に関して
優良なサイトの特徴として挙げられているのは、メニューがあったり、トップページへのリンクがあったりするユーザビリティ(ユーザーの使いやすさ)が重視されているかということがメインでした。
あとは「色々なタイプのサイトがあるから、うん、特徴も色々だよね。」的な感じの調査内容です。正直ちょっとタイトルから期待しすぎた自分が悪いんですが、何とも言えない気持ちです…。
まとめ:結果的にブログ・アフィリエイトで稼ぐためには
今回、研究論文から得られた事をまとめると…
- ブログやサイトのペルソナをしっかりと作り上げる
- 共感と信頼を得る
- 共感や信頼を得るためには「負の共感記事」をしっかりと作る
- 記事数がないとダメ(最低でも30記事)
- 「方針」「継続」「構築」「成果」を意識する
- とにかく使いやすいサイト構築を心がける
これらの点にしっかりと気をつけることがブログやアフィリエイトで稼ぐために大切な事のようです。
今回ご紹介した論文はオープンアクセスになっているので、皆さんでも検索すれば閲覧できると思います。詳しく調べたい方はぜひご自分でも読んでみてください。
参考文献
- 星田昌紀(2014)ブログを利用したペルソナ・マーケティングにおける購買意志決定の研究, 千葉商大紀要,52(1),145-174.
- 斉藤倫克,後藤正幸(2008)知的構造化と特徴分析に基づくアフィリエイトサイト構築支援に関する研究,日本経営工学会論文誌,59(2),145-154.