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【ネタバレ】傷物語Ⅲ冷血編を見てきたのであらすじと感想をレビュー「遊びすぎだろおおおおお!」【映画】

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2017年1月6日公開となった、傷物語Ⅲ冷血編を見てきたので、あらすじと感想をシェアしておこうと思います。まずはひと言「遊びすぎだろぉおおおお!

 

本作は、西尾維新さんの原作である「傷物語」を3部作で映画化したうちの3作目、つまり、終結へと向かう物語です。鉄血にして熱血だった物語が、冷めていく、冷血な物語。1作目と2作目のレビューは以下の参考記事からどうぞ。

 

傷物語Ⅲ冷血編【あらすじ】

前回の熱血編では、ヴァンパイアハンターであるギロチンカッターが、姑息な手段で羽川を人質に取った事に対して、阿良々木が"人間であることを捨てて"腕を変形させて秒速で勝利する所で終焉を迎えました。

 

今回はその続きとして、ギロチンカッターからキスショットの両腕を取り返してきた忍野と阿良々木の会話からスタートします。「僕が強すぎるのか?相手が弱すぎるのか?」と。

 

忍野は両方だと応えます。

 

それに対して、阿良々木は、3人がかりだとしても、こんな3人には全力のキスショットが負けるわけがないと疑問を抱きます。ただし、3人とキスショットが戦ったときには全力ではなかったのです。

 

胸ポケットから忍野が取り出して、阿良々木にほいっと投げたのはキスショットの心臓です。実は忍野はバランスを取るために、キスショットに気づかれること無く心臓を奪っていたのでした。

 

あっさりその心臓を阿良々木に渡して、去って行く忍野。
ひと言「最近お腹は空かないかい?」と言い残していきます。

 

全てのパーツをキスショットに差し出して、ようやく全力に戻ったキスショットはご満悦の様子。阿良々木と話がしたいと屋上で二人で話をします。

 

特に何かを話したいと言うことではなく、何でもいいから話したいと言うのがキスショットの思いでした。しかし、やはり語っておく必要があるということで、1回目に眷属にした者の思い出話をキスショットが語ってみせます。

 

吸血鬼は暇で、大体300年も生きると自殺を考えるが、その初代の眷属は吸血鬼になってわずかで自ら日の光に飛び込んで自殺をしたという事実が明らかとなります。

 

そんな話を聞き終わり、お腹が空いたと言うことでコンビニに買出しに行く阿良々木、今日でお別れだからお別れ会をしようとうきうきで学習塾跡に戻ります。そこで見たのは、ギロチンカッターを貪り食うキスショットの姿でした。

 

あああああああああああああああああああああああああああああああ

 

嘔吐して取り乱す阿良々木。吸血鬼にとっては人間は食料にしかならないという事実をむざむざと見せ付けられます。

 

そして「あの携帯食をもってこなかったのか?」と羽川のことも食料だとしか思っていなかった事を突きつけられます。阿良々木は学校の体育倉庫の中に引きこもり、自分がなんて事をしてしまったんだと、自分のせいで人間が食われるんだと自分を責めます。

 

思いつめて、死ぬことを思ったときに携帯電話に羽川の連絡先があることに気がつきます。「女の子のお届け者です」と体育倉庫にやってくる羽川。阿良々木から事情を聞いて、死ぬのは罪だと諭されます。キスショットを止められるのは阿良々木君だけだと。

 

競技場に降り立つキスショット、そして迎えるのは阿良々木。お互いの思いを言い合って、殺し合いをします。再生につぐ再生の殴り合いの狂宴。お互いに首を飛ばしあい、腕を引きちぎりあい、繰り返します。

 

競技場に駆けつけた羽川が違和感に気づき、2人のもとへ近づきます。"どうやって阿良々木君を人間に戻すつもりだったのか"それが謎なのです。

 

そんな核心に迫る小言を言う羽川に攻撃しようとするキスショットに対して、阿良々木が吸血をします。みるみるうちに小さくなっていくキスショット。そして、初めから自分が殺されるつもりだったのではないかと問い詰める羽川。

 

キスショットはそんなつもりは無いと一点張り。それに「そんな事を伝えて、この男が私を殺せるのか?」と述べます。自分なりに過去を後悔して、ここが、やっと決めたキスショットなりの死に場所だったのです。

 

そんな事実を知って、自分ではどうしたらよいか分からない阿良々木は忍野を呼びます。阿良々木から聞かれた「みんな幸せになる方法」は無いと一蹴し、"偶然"居合わせた忍野から提案されたのは「みんな不幸になる方法」でした。

 

キスショットは吸血鬼としてのスキルを失い、阿良々木の血でしか生きられない存在になり、阿良々木はかぎりなく人間に近いが、人ではない存在として生きる、そんな不幸をお互いに強いることを阿良々木は選んだのでした。

 

傷物語Ⅲ冷血編【感想】

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今作に関して、私が言いたい感想としては、大きく2点です。賞賛の部分についてはのちほどにするとして、とにかく2つほど言いたいと言うか、突っ込みどころがあります。

 

まず「物語を羽川に寄せすぎ問題」です。この傷物語はあくまでも阿良々木君とキスショットを中心として描いた物語です。羽川も重要な鍵を握る人物として登場しますし、今後への伏線としても描かれている場面が多々あります。

 

ただし、羽川との場面に尺を裂きすぎている印象がどうしても拭えません。前作もそうだったように思いますが、どんだけ羽川に尺を使えばいいんだってぐらい尺を使ってます。なに、この女、監督の愛人とかそういう感じ?ってぐらい出番が多い。

 

原作では羽川はそんなに主張してなかったように思いますし、キスショットとのお話ももっと濃密に描けたはずです。

 

屋上で話をする時に、キスショットが阿良々木との思い出を振り返りながら、お前は面白いヤツだったと言う様なシーンがあるんですが、2人のシーンの描写が全体的に少なすぎて、全く共感できません。

 

私は原作を読んでいるので、頭の中で保管して、結構色々しゃべったし、この日になるまでにも2人で過ごす時間が結構あったので、数日を懐かしむキスショットの気持ちも分かりますが、映画だけ飛び飛びで見てる人には「え?」って感じだと思います。

 

体育倉庫での羽川とのシーンは、暗闇で、2人きりで、それはもうプルプルで素晴らしかったと思うんですが、「キスショットをもっと出せ!」これが私の思いであります。

 

そして、2点目、色々とアニメの表現で遊ぶのはアニメシリーズからの伝統で、原作でも文字遊びとかパロディーとかそういうので遊ぶことが多いので、この映画シリーズでも遊びは多かったんですが、「さすがに遊びすぎ問題」です。

 

特にそう思ったのは、最後のキスショットと阿良々木君の殺し合いのシーンです。ただただ殴り合っているのでは、確かに退屈かもしれませんが、胴体だけ走らせてみたり、首から新しく首を生やしてみたりと、戦いの表現をかなり遊んでいます

 

"こんな面白い表現もできるよ"とか"こんなバトルシーン見たことないでしょ"みたいなドヤ感が伝わって来て、それを見せつけられているような感じにしかなりません。しかもその表現の為なのか分かりませんが、やはり再生までかかる秒数が長く感じます。

 

全然「不死力すげぇ!」ってならないもんなー。最初の、ヴァンパイアハンター3人を忍野が止めるみたいな躍動感がスゴイ表現の方がラストシーンには合っていたんじゃないだろうか。豪快にひたすらに殴り合うシーンが見たかったです。

 

あと、気になったんですが、原作では、キスショットが阿良々木君に対して「お前はまだ吸血鬼としての歴が浅いから、吸血鬼的なスキルは使わないでやろう」的な発言してませんでしたっけ?だから殴り合いオンリーだった様な気がするんですけどね。

 

それなのに、映画だと思いっ切り火球投げつけているし、衝撃波を飛ばしているし、どうなってんだ?って感じです。

 

さて、一応褒めておきますが、映像としての質は極めて高いものだと思います。3部作構成で見てみると、本当に様々な表現を見せてくれますし、映画ならではの気合の入れ方だと思います。映画としては見ていて素晴らしい出来だと思います。

 

ただし、原作ファンの個人的には、全体的にやや作為的な偏りがある作品構成で、ストーリーを重視するよりも、映画的な表現にこだわりが強く、不満な部分も多々あるという様な感想になります。羽川ファンにはいいんじゃないですかね(遠い目。

 

まとめ

ということで、今回完結した傷物語Ⅲ冷血編ですが、ぜひ劇場で見ていただいて、その後、またこちらで感想の共有していただければと思っています。

 

もう一度、前作と前前作の鉄血編・熱血編の参考記事を紹介しておきますね。

 

でも、やっぱり、これだけ傷物語でフラグ立てておいて、戦場ヶ原ルートに行く阿良々木君は中々の冷血野郎ですね...。では、また。

 

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