大学院生の生活と奨学金の実態を解説!

こんにちは、Ichi先輩@Abstract1Life)です。

今回は世の中の大学院生ってものを理解してもらうための記事です。

大学院生って暇なの?

って思われがちなので、大学院生ってどんな生き物なのかご紹介します。

そもそも大学院って何なの?

大学院は、基本的には大学卒業か特定の専門学校を卒業した後に、より専門性を求めて勉強・研究をするために入学するところです。自分の専門の尖ったところをさらに尖らせる感じで、ゲームでいうところの特化型みたいなものですね。

大学院にも下記の様に2種類あります。

  • 修士課程(博士前期課程)
  • 博士課程(博士後期課程)

それぞれ卒業すると「修士(Master)」「博士(Doctor)」という学位をもらえます。大学を出ると「学士(Bachelor)」がもらえますから、「学士」→「修士」→「博士」って感じでレベルアップしていく道のりになりますね。

何か学位を持ってて得することあるの?って感じですが、理系の企業では「修士」を前提としていたり、研究者として活動するには「博士」が必須だったりします。

ですが、日本ではあまり学位を持っていてもそれ自体で評価されることは少ないです。逆に海外だと「Ph.D(博士)」を持っているというとそれなりに社会的に評価されます。

大学院はどのくらいの期間行くの?

分野によっても違ってくるんですが、修士は2年間、博士は3~4年間かかります。

それぞれ自分のやりたいテーマ(研究室によっては研究室で行っているテーマ)に関して研究をして、論文という形でまとめて、それが大学によって承認されれば修了できます。大学院の課程に入らず、論文を自分で書いて提出する方式で学位を得ることも可能です。

ただ、この承認のされやすさというのが大学によってかなりバラつきがあるので、同じ学位を持っていてもかなり能力差が生まれると思います。

おすすめしませんが「修士」「博士」という学位だけ欲しいのであれば、論文審査の基準が緩いところに行くのがいいと思います。

大学院生のお金事情

基本的に学費が、国立だと年間50万、私立だと80万~ぐらいかかります。優秀だったり経済的にやばかったりすると免除されることもあります。学費とは別途で入学金もかかるので、支出はかなり大きいです。

院生の収入源としては基本的に、奨学金(借金)、TA&RA、学振、バイトの4つが挙げられます。

  • 奨学金(借金):いわゆる借金です。奨学金は貸与と給付があるんですが、給付型の奨学金はほとんどないので貸与型になることが多いです。貸与型は利子が付く第二種と利子がつかない第一種があります。
  • TA&RA:割の良いバイトです。Teaching Assitant(TA)とResearch Assistant(RA)の略語で、教育や研究の補助をするお仕事です。自分の所属する研究室や専攻の状況によって雇ってくれたり、雇ってくれなかったりですが、結構いい感じのお金をもらえるはずです。
  • 学振:日本学術振興会が博士の学生を雇うって感じの形態で、給料がもらえます。だいたい額面で月20万弱ぐらい?応募があるので、それに通れば雇ってもらえます。ちなみに博士課程の学生が対象です。

普通のバイトに関しては、あまり働いているという話を聞いたことがないですね。

院生の生活はどんな感じ?

講義は大学生より少なめなので、基本的には生活のほとんどを研究室で過ごしてます。

この時間は研究室にいるように」とか「別に研究進めば来なくてもいいよ」とか、各研究室・先生によって方針が違うので、生活スタイルは結構人それぞれです。

ただし、基本的に研究に関しては自分でほとんどのことをやらなければいけないので、土日とかも大学に来ていることが多いです。

でも大学院生は基本的に自由にコントロールできる時間が多いので、何かにチャレンジするのには絶好の期間だと思います。ガチで研究に没頭するのもありです。

大学院修了後の進路は?

修士の場合には、企業に就職する人が多いですね。博士の場合は、普通に企業に就職する人と、大学とかに残る人、家にこもる人の3択です。

企業に入るにも、「扱いづらそうだし、給料高いし」と嫌煙され、大学に残ろうと思ってもポストが空いていなかったり、ポスドク(大学への常勤就職のために研究の業績を作る人)も厳しい世界だし、結構修羅の道です。

大学院生になろうと思っている人へのアドバイスは?

研究室は本当に選んだ方がいいです。生活の質がかなり変わってきます。

研究費が潤沢な研究室か、論文いっぱい書いてる研究室か、自由な研究室か、それぞれ魅力がありますけど、どういうスタイルが自分の目指している道に合っているのかを決めて、適したところに入った方がいいです。

例に挙げた3つ以外の研究室はマジでやめといたほうがいいです。具体的には同じ研究科の他の研究室の人に評判を聞いたり、HPなどで研究業績を見れば、研究費もってるかどうかや論文の質などが判断できます。

あと、基本的に研究室を迷ったら東大に行くのがコスパが良いです。学費安いし、企業とマッチアップした研究が多いので、企業に就職する時なんかもコネが出来ますし。

おわりに

大学院のお話でしたが、いかがでしたでしょうか?なにか質問があればお問い合わせから受け付けていますので、お気軽にどうぞ。

大学院のすすめ―進学を希望する人のための研究生活マニュアル

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