【エッセイ】私を私たらしめる親愛なる痛風様へ

こんにちは、Ichi先輩@Abstract1Life)です。

痛風様のお気持ち

ご存知の通り、私は痛風です。

痛風って不思議なもので、まさかこの痛風が私のアイデンティティーの1つになるなんて、なった日には全く想像もつきませんでした。病気ってそういうもんです。

そもそも病気って何でしょう?病いとの違いは何でしょう?IllnessとDiseaseとSickの違いは何でしょう?いつもだったらそういう話をするかもしれませんが、そんな小難しい話をするつもりはありません。

しっかりソイツを、「病気」だと認識してあげなきゃいけない。名付けないといけない。

痛風って不思議なもので、私の足を使って、色々サインを送ってくれます

「お前最近お酒飲みすぎだぞ?」「プリン体摂取が多いんじゃないか?」「足痛くするぞ?」「ストレスが多いんじゃないか?」語りかけてきます。

痛風ってウィルスとか細菌とかそういう外から来たやつが悪さしてるんじゃなくって、勝手に自分で合成してなっちゃってる訳だから、完全に敵ってワケでもないわけ。

自分の身体が勝手に反応して、そうやって、なったものを病気だって呼ぶのは結構自分勝手な気もしてくるよね。多くの人は、勝手に痛風の奴が悪さしたみたいな言い方をしてしまうけど、痛風の身にもなってあげて欲しい。

色々吸収した挙句に、閾値を超えて結晶化、この世に形を成した瞬間に宿主の身体に痛みを宿してしまうんですよ。彼もきっと主人に痛みを与えることは本望じゃないはず。でもそういう形でしか身体の異変を教えてあげられないその葛藤たるや、想像を絶するものでしょう。

宿主の苦悩

だけれど、宿主こと私の苦悩も聞いてもらいたい。

日々コミュニケーションを取っている痛風だけれども、私も再び激痛と相対したいと思うほどには痛風に対して思慮深いわけではない。だから日々自分の血中の尿酸値を下げるための薬を飲み続けているわけです。

でもそれってもしかしたら、自分を知らず知らずのうちに消しゴムで消していっているようなもんじゃないのかって思ったりもする。アイデンティティーをゴリゴリと。

私の肩書き、痛風の26歳大学院博士課程学生

カッコイイじゃないか。それの何が不満なのだろうか。

尿酸値が高い26歳大学院博士課程学生

いや、不満だ。

会話の中では、ウケて掴みはオッケーかもしれないけれど、字面を眺めると果てしなくダサい。ハゲとかデブとかよりも圧倒的な破壊力を持つ「尿酸値」が憎い。

名前をつけたやつのセンスを疑うよ。「酸値」は何となくいい。強そうだし。

その前に付く「尿」って何?老若男女が一瞬でダサいって気づくね。

でも、これは私が今まで大切に大切に身体に溜め込んできたものの代償。

宝物だから甘んじて受け入れよう。あぁ、私は尿酸値が高い男だ。間違いないよ。

尿酸値基準の世界へ

では、仮にこの世のステータスを尿酸値基準にランクづけしたらどうだろうか?

私はかなり上位だろう。偏差値70くらいは狙える圏内。偏差値って響きがカッコイイ。

今日から偏差値と尿酸値を入れ替えるというのはどうだろうか?

3文字中1文字は一致してるから同じようなものでしょう。

私の痛風発作時の偏差値10!

東大理三の尿酸値80!

うん、いいね。あ、満足したわコレ。ダサすぎて理三が定員割れで余裕。

尿酸値80とか、一瞬で全身が結晶化してもおかしくないレベルだよ。

ブリザドって急激に相手の尿酸値を上げて結晶化させる呪文かもしれない。

散々しょうもないことを綴ってきたらもうやめるけど、途中から結構文体変わってきてるよね。「デスマス」だったものが、少し言い切りになって、何だか馴れ馴れしくなってきてる。案外違和感はないものかな?

いつもだったら、だーっと見直して、不自然じゃに程度にデスマスにするんだけどね。

そういえば、アイデンティティーの話だったね。あぁー、痛風、なおんねぇかなー。