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ジョブズを真似したら失敗する!?超簡単なプレゼンテーションのコツとは

Idea Idea-テクニック

みなさんこんにちは、Ichiです。

プレゼンをする機会って何気に多いですよね。学生であればグループワークの発表やゼミでの発表、社会人なら企画案の発表や結果の報告など様々です。仕事や勉強ができるのは当たり前と言われる現代では、いかに自分の成果を伝えるのかということが評価の対象になってきます。

プレゼンと言えば、Apple社の元CEOである故スティーブ・ジョブズ氏が有名ですが、そのやり方を真似するのは無理があります。ジョブズ氏をお手本にしろと言う人がネット上には非常に多い。でも、それはなかなか難しいんじゃないか?ということでこの記事を書きました。 

私は大学院生なので、多くの学会やゼミでの発表が求められます。研究ではとても専門的な内容を扱うので、いかに分かりやすく内容を聴衆に伝えるのかということが大切です。そのために、今まで様々な場所でプレゼンについて必要なエッセンスを集めてきました。結果として言えば、ジョブズ氏のようなスタイルのプレゼンを皆さんがするのは難しいです。私にもできません。

ジョブズ氏のプレゼンスタイルは非常にセンスが求められるストーリーテリングの手法で、ストーリー構成や演技など非常に多くのことがプロフェッショナルであることが求められます。

ですが、ジョブズ氏のようなプレゼンでなくても、今回お伝えする内容を心がければ、人を納得させるようなプレゼンを行うことが出来るようになるはずです。


今回のまとめでは、スライド資料を作る準備編と、実際にプレゼンを行う際の進め方のプレゼン編の2編からプレゼンに関してのエッセンスを皆さんと共有したいと思います。プレゼンの形式は様々ですが、今回はスライドを使ったプレゼンに特化してお伝えします。それでは、以下をご覧ください。 

目次

準備編

プレゼンテーションソフト

プレゼンテーション用のソフトは「Power Point」「Keynote」のどちらかを使っている人が多いと思いますが、基本的にソフトはどちらでもいいです(ジョブズ氏はもちろんKeynoteでしたが)。「Keynote」の方が基本的なテンプレートデザインやアニメーションなどの点で綺麗な事が多いですが、今回のプレゼン方法ではテンプレートやアニメーションなどはそもそも不要ですので、どちらでも構いません。

使い慣れたソフトで、【文字が入力できる】【画像が添付できる】【図形が挿入できる】という方がよほど重要です。筆者はWindows環境で仕事をすることが多いので、Power pointを使うことが多いです。

スライドを作る前に

スライドを作る際には、文字や写真をどの位置に配置するかが重要ですが、配置の目安を作るためにも、まずスライドにグリッドを配置しましょう。

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これは3分割法と呼ばれる技法で、画面を9のグリッドに割ることで(今回は中心線と余白も取っていますが)文字や写真の配置を効果的にする技法です。

余白や分割のグリッドを意識して文字や写真を配置すれば、スライドの見易さはだいぶ上がります。

こちらのサイトではPower Pointでの設定の仕方が載っているので、参考にして設定してみるのが良いと思います。

それと、皆さんいきなりパワーポイントに文字を書きだしてないですか?

私はまずは紙にスライドの流れを書くことをおすすめしています。自分がどういう流れで話を進めようと思っているのか、全体でどのくらいの分量にするのかを確認してください。もちろん事前に時間制限が決まっている場合も多いと思いますので、それを目安に分量を考えましょう。

時間制限に関して「スライド1枚は1分で換算して進めるといいです。」とか言っている人がいますが、それは古い考え方です。プレゼンをしてみれば分かりますが、時間をかけたいスライドと注目だけ集めたいスライドがあり、時間配分はバラバラです。

いざ作ってみて時間をオーバーしてしまうのであればその時にスライドを削ればいいだけです。スライドの枚数を時間制限と照らし合わせて縛ることはありません。 

文字のフォントとサイズ

文字のフォントですが、日本語でしたら【メイリオ】が無難で良いでしょう。MSゴシック、行書体、ポップ体みたいなものはなるべく避けた方がいいです。メイリオは可読性に優れたフォントですので、スライドの文字を読んでもらいやすくなりますし、太字にした時も専用のメイリオとしてのフォントがあるので、使いやすいです。

また、過去の記事で紹介した著書「魔法の世紀」で落合陽一先生が述べているように、解像度が上がってきた現代では、細いフォントが評価されてきています。小塚ゴシックのような細身のフォントも美しく、スライドの内容に合わせて使っていきたい感じです。

 上から、MSゴシック、ポップ体、メイリオ、小塚ゴシック

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MSゴシックは文字が詰まって読みにくく、ポップ体は著しく説得力が低下してしまいます。 

スライドの構成

まず、一番ダメなスライドは、内容を詰め込みすぎたスライドと、延々と文字しか出てこないスライドです。現代についていこうとしない教授や会社のお偉いさんなどはこのタイプのスライドを持ってきて、わけのわからないプレゼンや授業をしたりします。とても退屈ですよ。

スライドの構成には大きく分けて2つあります。

①写真を前面に押し出したスライド構成

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 ②文字の配列と写真を組み合わせたスライド構成

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①の方は「プレゼンテーションZen」という大ヒット著書で勧めている手法で、とにかく解像度の高い良い写真を前面に押し出して、スライドを構成するという手法。ジョブズ氏のプレゼンも多くはこのようなスライドでした。

内容はプレゼンターが喋るので、スライドには最小限の情報のみを記載します。TEDというプレゼンテーション番組でもこのタイプのスライドを多く使ったプレゼンが主流かと思います。ジョン・スウェラー氏の提唱した「認知的負荷理論」によると、情報が口頭と書面で同時に与えられた場合に処理が困難になると言われています。つまり、画像が主になっているスライドは頭での処理が早く、記憶に残りやすいということですね。

②の方は写真も入れ込みますが、補足情報や伝えたいことを文字としてスライドに入れ込む手法です。プレゼンターはここに書いてある内容を主軸に話を進めていきます。

プレゼンの目的や場によりますが、①のみのスライドでプレゼンテーションを構築するのは難しいと思います。確かにアイキャッチとして注目を集められ、プレゼンテーターの話に聴衆を集中させる効果は高いです。ですが、このスライドだけでは、よほど話や動作が上手くない限り、プレゼンにいまいち信頼感が欠けてしまいます。基本的には②のスライドを軸として作成し、注目を集めたいときに①のようなスライドをピンポイント起用しましょう。

②のスライドの作り方ですが、配色やデザインなどを上手く調整するためにはある程度のコツが必要です。

その部分に関しては、こちらのSlideshareというサイトの「見やすいプレゼン資料の作り方」というスライドがとても参考になるのでご覧いただくといいと思います。

www.slideshare.net

写真を多用したスライド構成ではありませんが、文字の配置や色に気を付けることで、見やすく分かりやすいスライドを構成されています。 

プレゼン練習

スライドの作成が終わったら、プレゼンテーション練習が必要です。正直にいって、スライドがいくら見づらくても、スライドが無くても、話が上手く、スムーズに進行すればプレゼンテーションは成功します。

話がうまく感じる、スムーズいっているように見えるのはその人がプレゼンの練習に時間を割いていることに他なりません。練習や経験を積まずに一発で上手なプレゼンができることはまずないでしょう。

練習の方法ですが、まず可能であれば会場の下見をしてください。どのような場所で、どのような人数を相手に話をするのか。立って話をするのか座って話をするのか。画面の右側で話をするのか、左側で話をするのか。

このような情報を得て、その場を想定して、できるだけ一連の動作として最初から最後まで動きを練習をしてください。壇上の上り下りや、PCを開く動作など細かいところも全て通してやってみてください。

その後にプレゼン自体の練習をしましょう。回数の目安としては30回ほどはやらないと自分のものにはならない印象があります。ジョブズ氏でさえ練習は圧倒的に何度も繰り返していました。

たまに原稿を作って読むようなプレゼンをする人もいますが、はっきり言ってとても良くないです。プレゼン編でもお伝えしますが、原稿を読むだけでは自分の世界でプレゼンが完結してしまいます。出来れば内容を暗記して聴衆を見ながら話すのが理想ですが、スライドを見て話す内容を思い出せる程度にはしておきたいです。

スライドの流れは一旦自分のものにしてしまえば、あとは少し内容を変えたりして別の機会にも繰り返し使えるので、繰り返し練習は自分の力になってくれます。 

プレゼン編

緊張をする人へ

緊張をするのは仕方ないことですが、なぜ緊張するのでしょうか?

「プレゼンで失敗したらどうしよう」「何か言われないだろうか」そういった自分に関しての不安が多いとどうしても緊張に繋がります。また、練習が不足していることも緊張を招く要因です。

勘違いしがちですが、プレゼンはあなたのためのものではなくて、聴衆のためのものです。聴衆に何を知ってもらいたいのか、楽しんでもらいたいのかを考えたら自分が緊張しているかどうかは気にすることではありません。

また、緊張を受け入れるという考え方もあります。詳しくは「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」を読んでいただきたいのですが、こちらの書評を書いていますので、良かったら参考にしてみてください。

聴衆を巻き込む

皆さんプレゼンテーションは一人でやるものだと思っていませんか?もちろん練習は孤独にやりますが、本番は聴衆がいます。プレゼンの目的は聴衆に内容を伝えて、納得してもらうことですから、独りよがりのプレゼンではいけません。コミュニケーションを取りましょう。

ジョブズ氏はストーリーを構成するドラマティックなプレゼンを得意としていましたが、あのプレゼンを我々がやろうとしても無理です。よっぽど陳腐な劇になってしまいます。

そこで、我々は聴衆を巻き込むことだけを意識しましょう。聴衆を巻き込む前に、まず、前提として、「知らない」と「分からない」の違いを考えてみましょう。この違いを考えることが聴衆に納得を生むためにとても重要です。

「知らない」は情報や存在自体をまさに知らない状態です。
「分からない」は情報や存在自体は知っているけど、理解が出来ていない状態です。


良くないプレゼンは聴衆を、「知らない」ことを「知ってる」状態にすることで終わってしまうプレゼンです。自分の知っていることをべらべらと喋り続けてハイおわり!の教授の講義みたいなプレゼンがこの良くないプレゼンの代表格です。この場合、聴衆は「ふーん」で終わってしまって納得はしていません。

良いプレゼンは聴衆を、「わからない」 状態から「わかる」状態にするプレゼンです。この場合には聴衆に納得を生むことが出来ます。二つのニュアンスの違いが分かるでしょうか?

つまり、知らないということを自覚させる(情報を与える)ために問いかけを活用して、聴衆を「分からない」という状態にした上で、さらに「分かる」状態にしてあげたら聴衆にとってとても満足度が高いプレゼンになるわけです。

もちろん聴衆に問いかけることが難しい場合(偉い人がいっぱいでなかなか聞けないシーンなど)も多いでしょう。その場合には、問いを発するだけでも大丈夫です。相手に考えさせたりイメージさせることが大切です。

 

例えば、

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この問いを投げかけられたら皆さんどう思いますか?

「良いプレゼンって何だろう?」って良いプレゼンについて考えたり、「うーん、わからないな」という状態になりませんか。まずはこの「分からない」という状態に聴衆をもっていって、プレゼンを進めていくことで「分からないこと」を解決してあげればいいんです。

今回の記事のようにプレゼンについて興味を持ってこの文章を読んでくれている人には上記のような問いかけは必要ありません。それは、初めからプレゼンに対して興味をもって、すでに「良いプレゼンって何だろう?」と思って読んでくれているからです。

ですが、全くプレゼンに関心が無い人に上記のような問いを投げかけずに、「良いプレゼンってこういうことなんです。」って説明しても、やっぱり「ふーん」で終わってしまいます。

こういう風に聴衆に問いかけながら進めていく方法をソクラティックメソッド、あるいはアクティブラーニングと言います。これがプレゼンの中核だと言って良いでしょう。哲学の祖であるソクラテスは「問答法」という方法をつかって民衆に問いを投げかけまくりました。そこからこのネーミングがきてるんですね。 

あえて話さない

あえて話を止めることが効果を生む場面があります。それは聴衆の反応を待つ場面と自分に注目を集めたいときです。先ほどの項でお伝えしたようにプレゼンは聴衆とのコミュニケーションです。こちらが何かアクションを行ったら、聴衆のリアクションを待ってあげることが必要です。

例えば何か少しジョークのようなものをプレゼンに組み込んでプレゼンしても、何も間を置かないで進めてしまったら、意味がありません。リアクションを待つことで、それぞれの人に対してプレゼンを行っているような印象を与えることが出来ます。問いを投げた後にも少し間を置きましょう。

また、プレゼンの中でとても大事なことを言おうとするときに、自分に注目してほしい場面があります。喋るのはスライドではなくあなたですから。そんなときも、あえて沈黙をコントロールすることで、あなたに注目を集めて、次の一言に集中させることが出来ます。プレゼン中に日本語入力をOFFにした状態で「B」を押すと、画面を真っ暗にすることができるので、同時に使うと効果的です。 

おわりに

プレゼンのスタイルですが、人によって様々あっていいと思いますが、アクティブラーニングの方法が一番多くの方にとって使いやすい方法ではないかなと思います。ストーリを作ったり、ドラマティックな演出をしたりするのはとても難しいことです。

最初は上手くいかないかもしれませんが、この記事でお伝えしたことを参考にプレゼンを作り上げていけば、ある程度人を納得させられるようなものが出来てくるのではないでしょうか。皆様の参考になれば嬉しいです。では、また。

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