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魔法の世紀 著者:落合陽一【おすすめ本レビュー】

Books Books-書評

みなさんこんにちは、Ichiです。

紹介するのは、落合陽一先生の「魔法の世紀」です。
魔法の世紀と聞くと「魔法?ファンタジー小説か?」という印象を受けますが、メディアの未来について語った学術寄りの本です。

発売されてから大絶賛で、Amazonのコンピューターアートのカテゴリでベストセラー1位となっていました。販売書店が限られているようなので、あまり手に取る機会は無いかもしれませんが、ご紹介したいと思います。

目次

1.どんな本?あらすじは?

直球でまとめると、今までのメディアがどういうあり方で存在し、今後は未来に向けて、どんな風にメディアと付き合っていくべきなのかということが書かれています。

メディアと人との関係性について、著者の様々な研究成果と共に過去を大きく振り返り、そしてその流れからメディアの未来を見据えることが出来るように導かれます

アーサー・C・クラークの言うところの「充分に発達した科学技術は魔法と見分けがつかない」というのは、まさにこのメディアの変遷を指し表しており、我々に魔法の世紀の到来を告げています。

 

2.他の本と比べてどこがすごい?どこが面白い?

とてもガチな学術書に比べたら、比較的優しい表現で書かれていますが、それでもなお何度か読み直さなければ、言っている内容が上手く呑み込めないかもしれません。

でもそれは、正確に物事の本質を伝えようとしている著者の姿勢によるものだと思っています。全ての章が難しいかと言われれば、そうではなくて、メディア・コンピューターの歴史などの解説は非常に丁寧でとても分かりやすいです。

普段であれば構えてしまって、取りつきにくい歴史にすんなりと読者を誘導するのはとてもすごい点だと思っています。

 

3.この本の1番の魅力的なポイントは?

ずばり、魅力的なのは著者の世界の見方を追体験できる点です。

普通その分野のエキスパートの考え方って、理解が難しい場合が多くて、共通の視点を持つのは難しいです。しかも、自分の見ている世界について、どんな風な見方をしているのか何てことは語る機会が無いし、聞く機会も少ないです。

ですがこの本では、著者が普段どんな風に世界を捉え、メディアに向き合っているのかということが追体験でき、その視点をありありと語っています。「なるほど!」こんな風に考えていたのかという驚きを感じられるはずです。

 

4.筆者はどういう人?

著者は大学の教員であり、メディアアーティストである、落合陽一先生です。
落合先生は、様々なメディア装置の研究開発に努めており、最近ではSEKAI NO OWARI のライブ会場の演出なども手掛けています

落合先生は意外にも本書が初となる著書で、表紙の細部に至るまでこだわりが感じられます。アーティストだけあって、書籍自体の紙質や外装までとても綺麗に作られています。表紙のシャボン玉のレンズも落合先生の研究作品でとても美しいです。

また、アーティストとしての側面だけでなく、弱冠28歳にして、数々の海外の研究に関する賞を受賞しており、研究活動も素晴らしく評価されています。

 

5.本からどういう事を学んだ?

メディア装置を意識しているようでは、それは魔法になり得ない、ということはよく考えさせられた1例です。あくまでメディア装置自体ではなく、コンテンツに目を向けていくことが進化であるという認識が私の中ではとても新鮮に映りましたね。

他にも、メディア装置の可搬性の変化や、メディア装置自体の動性の変化についてもとても学ばされた部分です。少し説明を加えると、壁画・甲羅などから紙・スマホなどへ可搬性が上がり、文字から画像や動画へとメディア装置自体の動性も変化していますが、その変化も文化や地域によって特徴があるという点が非常に面白い

学びが多すぎて、ここでは語りつくせない位「学び」の塊だと思います。

 

6.似たような本や読みたいと思った本は?

残念ながら、落合先生の書籍はこの「魔法の世紀」だけなので、関連書籍は挙げられません。似たような書籍が無いほど、唯一無二の存在なので、一読することをおすすめします。

蛇足ですが、先日、ブロガーなのかメディアクリエイターなのかという名称の問題について周囲が熱くなっていた時に書いた記事に、一部「魔法の世紀」の考えを引用しているので、ここでご紹介しておきます。良かったらお読みください。

www.life-abstract.com

おわりに

我々がメディアについて考える瞬間って、あえて時間を作らなければ、皆無と言っていいかもしれません。この機会に「あえて」メディアの存在について考えてみるのも悪くないと思っています。

AmazonではKindle版が書籍版の半額ですし、Amazonプライム会員であれば、無料で読めますので、金額的にはKindle版はおすすめです。ただ、非常に美しい本なので、個人的には書籍版を手に取って読んでみて欲しいと思います。では、また。

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